執筆?いいや、
   これはいだッ!


  


<あらすじ>
時は昭和三十年代、物書き・里見惣介は切羽詰っていた。
突然床下から現れた珍妙な客が掘り出したるは
棚から牡丹餅ならぬ床下から三億円。
え、何これ『三億円強奪事件』?知らんぞ、そんなもん!
「先生、そんなことよりも早く原稿上げてください!」

その日から彼の、棚から牡丹餅、床下から変人、
壁から友人の非日常生活が幕を開ける。
そんな埃とインクと物書きの悲哀にまみれた秋の物語。